まだ前の職場にいた頃、
頂いた差し入れにどれだけ救われたことか。
皆さんも経験があると思いますが、
ずっと何も食べずにいると、
少しずつ思考能力が落ちてきて
パフォーマンスが落ちてきます。
手が震える事もあります。
買い足しに行けないそんな時のあの一口は、
全身に力が漲ってくる感じがして、
本当に有難いな〜〜!!!つて
手を合わせたくなります。
そんな私達の身体や、気持ちのこもった差し入れは
それはそれはあったかくて、
ホクホクした気持ちに包まれて
その後お客さんをギューッとしたくなります。
でも、凍り付く差し入れもあります。
それは、
わざわざあそこに行って高い物を選んで
買ってきたのだから、
私のワガママ聞いてよ。
の差し入れです。
もちろんそういう態度でいらっしゃいます。
それは、持って来られた時から分かります。
みんなも凍りつきます。
(分からないスタッフも居ますけどね。)
そして受け取らないといけない雰囲気。
もしくは、毎回持ってくるのが当たり前で、
「いつも買ってくるのは大変なのよ。
だから、それなりの事してね。」
という様な気持ちが混じっているのが分かる
その後の行動。
なんだか、とても複雑な気持ちになります。
ならば病院の様に、
気持ちのこもった差し入れも、
先生を支配しようする差し入れも全部
平等にする為に、
申し訳ありませんが差し入れは頂きません!
とするか。
物議をかもす様な内容ですが、
私も、この凍りつく様な差し入れ側の方を
乱用しかねない経験があります。
昔、某雑誌の撮影を初めて任されて、
東京にモデルを連れて行った事があるんです。
右も左も分からない私に、
手取り足取りオーナーや、
上司の方々からじゃんじゃか電話が
かかってきて、沢山アドバイスして頂きました。
その一つが、
広島の差し入れを買って持っていけ。です。
そこで、人数が分からないので、
二段重ねのもみじ饅頭を持って行きました。
何とか辿り着いて、
(やっぱり間違えてウロウロしましたね。)
「 これ、良かったら皆さんでどうぞ!」
と渡したところ、
お昼前11時という事もあり、
カメラマン、プロデューサー、コーディネーターさん、
奥から沢山の方々が出てきました。
「 うわー!もみじ饅頭って定番ですけど
小腹にちょうど良くて美味しいですよね!」
と、その場で食べられ、
想像以上に喜んでもらい、
私も嬉しくなりました。
それから、どの衣装にするか。
アクセサリーはどれにするか。
ライティングはどうするか。
を決めるのですが、
明らかに、他のヘアメイクさん方よりも
私への対応が違うのです。
いい衣装、アクセサリーや、
仕込み部屋のポジションもさり気なく
これがいいかもね!と配置して頂き、
アドバイスもこっそりしてもらいました。
そしてその日に差し入れを持って行ったのは
なんと私だけだったんです。
( 実はその時集まった人はみなさんは美容師ではなく、
美容室から委託のプロのヘアメイクさんでした。)
たまたまタイミングが良かったんですね。
そして、雑誌が出来上がって
作品の枠の大きさは決まっているのに、
その範囲で目立つ様に作ってくれていました。
これがまだ初期の凍りつく前の
ちゃんとしてね側の差し入れです。
でも、まだ無知だったその時の私は
明らかにそんな事も考えてはいなくて、
教えてもらった礼儀作法を実行したのみ。
その後からは、
何かをお願いする時に、
気持ちとして差し入れを持っていく様になりました。
ただ、その使い分けが乱用になると
凍りつく差し入れになるんですよね。
なので、この気持ちの差し入れが
そういう凍りつく差し入れにならない様に
- 適切な場所に。
- 無理のない範囲のもの。
- 感謝の気持ちを込めて。
もらって負担のないタイミングかどうかを
考えて持って行くようにしています。
以前の撮影の時の様に、
みんなの態度が一変する様子を
タイミングよく一度味わうと、
間違えて乱用しそうです。
差し入れがいい。良くないの話ではなくて、
お互い感謝の気持ちで迎えたいですね。
という話でした。
それではではまた明日。
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